死ぬ前の準備が大切と分かっていても、実際には何から手を付ければよいのか分からず、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。元気なうちに少しずつ終活に取り組むことで、ご家族の負担を減らしたり、人生を振り返ってこれからの生き方を見つめ直したりと、さまざまなメリットがあります。
本記事では、死ぬ前にすることリストを項目別に分けて解説します。
死ぬ前に準備をする必要性とメリット

早くから死ぬ前の準備を進めるメリットは、以下の通りです。
- ご家族に負担をかけずに済む
- 相続時のトラブルを避けやすくなる
- 自分の人生を見つめ直せる
次で詳しく解説します。
ご家族に負担をかけずに済む
早くから死ぬ前の準備を進めると、ご家族への負担が少なくなります。準備を全く進めていない状態で亡くなった場合、ご家族は葬儀の段取りや各種手続き、遺品整理などを同時に進める必要があるため負担が大きくなりがちです。特に遺品整理は、物が多いほど労力と時間がかかります。
一方、早い段階から持ち物や財産などを整理しておけば、どこに何があるのか分からない、本人の意思が確認できないといった事態を避けられます。ご家族の負担が少なくなれば、葬儀や相続、各種手続きもスムーズに進められるでしょう。
相続時のトラブルを避けやすくなる
相続時のトラブルを避けやすくなることも、早いうちから死ぬ前の準備を進めるメリットの一つです。
自分が亡くなった後、残されたご家族がまず行うのが財産の分配方法の話し合いです。しかし、例えば遺言書がなく財産の内容が明確でない場合、誰が何を受け取るのかで意見が分かれてトラブルに発展する可能性があります。
事前に遺言書を作成したり、必要書類の保管場所を明確にしたりすることで、相続人同士のトラブルを防ぎやすくなります。
自分の人生を見つめ直せる
死ぬ前の準備をすることは、人生を振り返るきっかけにもなります。これまでどのような物や思い出を大切にしてきたのか、どのような人と関わってきたのか振り返ることで、新たな目標や今後大切にしたい価値観などが分かりやすくなるからです。
また生前整理で不要な物を処分すれば、心も体もすっきりして生きる活力にもつながります。生前整理は、死に備えるのではなく、これからの時間をより良く生きるための準備として大きな意味を持っています。
【物・情報の整理編】死ぬ前にすることリスト
まずは物と情報の整理編として、死ぬ前にすることリストを紹介します。持ち物や情報の整理は、比較的取りかかりやすい準備項目です。やるべきことは、以下の2つです。
- デジタルデータを整理する(スマートフォン・パソコンなど)
- 家財などの持ち物を片付ける
デジタルデータを整理する(スマートフォン・パソコンなど)
生前にデジタルデータを整理しておけば、亡くなった後の情報漏えいやご家族への情報共有に関するトラブルを防げます。
デジタルデータの例は、以下の通りです。
- スマートフォン・パソコンに保存されている写真や動画
- メール・連絡先(アドレス帳)
- SNS・インターネットショッピングなどのアカウント情報
- 利用中のサービス・サブスクリプションなどの契約情報
不要なデータは削除し、ご家族に共有する必要のある重要なデータは、メモリーカードやハードディスクなどの外部のデバイスに保存しましょう。見られたくないデータは、削除またはロックをかけて保存するとよいでしょう。
家財などの持ち物を片付ける
家財などの持ち物を、必要な物と不要な物とに分別して片付けておけば、生活空間がすっきりするだけではなく、ご家族の遺品整理の負担を減らせます。
今後使うかもしれないと思っていても、そのまま保管し続けると物はどんどん増えていきます。その物に思い入れがない、壊れていて使用できない、1年以上使用していない場合は、処分を検討しましょう。またご家族や知り合いへの贈与、リサイクルショップなどでの売却も選択肢の一つです。
【財産整理・相続編】死ぬ前にすることリスト
次に財産整理や相続への備えと、死ぬ前にすることリストを紹介します。財産の整理や相続関係の手続きは、内容が複雑で手間がかかりやすい項目です。ここでは、財産の整理と相続に関してやるべきことを3つ紹介します。
- 財産を整理する
- 相続税対策を考えておく
- 遺言書を作成する
財産を整理する
自分が所有している財産は、あらかじめ整理しておくことが大切です。被相続人が亡くなった後は、相続人同士で財産の分配方法を決定します。あらかじめ財産を整理しておけば、相続時のトラブルや混乱を防ぎやすくなります。
財産を整理する際は、財産目録を作成するとよいでしょう。財産目録とは、預貯金や不動産、負債などの全ての財産をまとめたものです。相続時の財産の把握に使用されるため、事前に作成しておくと分配がスムーズに進みます。
相続税対策を考えておく
相続税の負担を軽減するための対策も考えておくことも重要です。財産の総額から葬式費用・借金などを差し引いた額が、基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)を上回る場合、超過した部分に対して相続税がかかります(※1)。
対策をしていない場合、相続税がかかってご家族の税負担が重くなる可能性があるため、早いうちから対策しておくとよいでしょう。例えば、年間110万円まで非課税で贈与できる暦年贈与を活用すれば、課税対象の財産が少なくなり、大きな節税効果が期待できます(※2)。
他にも、生命保険の死亡保険金を非課税限度額(500万円 × 法定相続人の数)に収まるようにするといった対策も選択肢の一つです(※3)。税に関する知識が必要なため、必要に応じて保険会社や税理士と相談しながら進めましょう。
※1参考:財務省.「相続税について教えてください」,(参照2025-06-20)
※2参考:国税庁.「No.4402 贈与税がかかる場合」.“暦年課税”,(参照2025-06-20)
※3参考:国税庁.「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」.“概要”,(参照2025-06-20).
遺言書を作成する
ご家族が財産の分配方法を巡って対立しないよう、遺言書を作成しておくことも大切です。遺言書には法的拘束力があるため、誰にどの財産を渡すのか明確にしておけば、相続人同士の誤解やトラブルを防げます。
遺言書の種類は、以下の3つに分けられます(※)。
| 種類 | 特徴・注意点など |
|---|---|
| 自筆証書遺言 |
|
| 公正証書遺言 |
|
| 秘密証書遺言 |
|
相続をスムーズに完了させるためにも、判断能力があるうちの作成をおすすめします。
※参考:政府広報オンライン.「知っておきたい遺言書のこと。無効にならないための書き方、残し方」.“①遺言書にはどんな種類があるの?”,(2025-06-16).
【気持ちの整理・人生設計編】死ぬ前にすることリスト
さらに気持ちや考え方を整理して、これからの人生で何を大切にして生きたいのか考えるのも死ぬ前に準備したいことの一つです。やるべきことは、主に以下の3つです。
- エンディングノートを作成する
- 人間関係を見つめ直す
- 今後の目標や夢を考える
エンディングノートを作成する
ご家族へのメッセージを残したい人や自分の人生を可視化して振り返りたい人は、エンディングノートの作成をおすすめします。
エンディングノートとは、万が一に備えて自分の意思や死後の希望を記録しておくノートです。遺言書のように法的な拘束力はありませんが、残されたご家族が困らないように意思を残す場として有効活用できます。
記入方法や使用するノートに決まりはないため、自分の好きなように書き進めて構いません。人生を振り返り、ご家族にメッセージを残す手段として検討してみましょう。
人間関係を見つめ直す
これまで関わってきた人との関係を振り返り、今後の人生に本当に必要かどうかを考えてみましょう。誰とどのように関わっていくかを見直すことは、心の整理にもつながります。
距離を取りたい人や苦手な人とは、無理に関係を続ける必要はありません。年賀状じまい(毎年年賀状を送るのをやめること)やSNSのブロックなどで、人間関係を整理しましょう。
今後の目標や夢を考える
限られた時間をどう過ごすか考えるのも、死ぬ前の準備リストの一つです。「もう年だから」「今さら目標なんて持てない」と思わず、これからやってみたいことや忘れかけていた夢にもう一度目を向けてみましょう。
死ぬ前の準備は、ご家族へかかる負担を減らすためだけではなく、残された時間をどう生きるかを考える機会でもあります。エンディングノートや紙に目標や夢をリストアップすることで、これからの人生を楽しく生きる活力を見出せるでしょう。
【その他】死ぬ前にすることリスト
その他、以下の準備も忘れずに進めましょう。
- 葬儀・お墓についてご家族と話し合う
- 希望の医療・介護の意思表示をする
葬儀・お墓についてご家族と話し合う
葬儀やお墓についてご家族と話し合うことで、自分の希望の葬儀を伝えられたり、ご家族がスムーズに葬儀やお墓を手配できたりします。葬儀の準備では、参列してほしい人の名前や連絡先を一覧にまとめておくとよいでしょう。遺影に使用したい写真もあらかじめ選んでおくと、葬儀の準備がスムーズに進みます。
また生前予約なら希望のスタイルで葬儀ができるだけではなく、葬儀費用の見通しが立てやすいメリットがあります。
お墓の準備では、どのお墓に入るのか、どのような供養方法を希望するのかをご家族と話し合いましょう。
希望する医療・介護の方針を伝える
突然の病気やけがで意思を伝えられなくなったときに備え、希望する医療や介護の方針をご家族に伝えておきましょう。例えば延命治療を希望するかどうか、どのような介護サービスを受けたいかなどを具体的に伝えておくと、ご家族や医師が治療方針を判断しやすくなります。
また、加入している医療保険や普段通院している医療機関なども伝えておくと、治療時や保険請求時に役立ちます。直接伝えるのが難しければ、エンディングノートなどに記載するとよいでしょう。
死ぬ前の生前整理・準備をスムーズに進めるためのポイント
死ぬ前の生前整理や準備を無理なくスムーズに進めるには、以下の4つのポイントを意識しましょう。
- 体力・判断力があるうちに進める
- 時間をかけて少しずつ進める
- ご家族や信頼できる人と相談しながら進める
- プロに生前整理を依頼する
体力・判断力があるうちに進める
死ぬ前の準備は、体力や判断力が衰えていないうちに進めましょう。突然の病気や事故で体力や判断力が衰えた場合、生前整理や葬儀に関する話し合い、相続手続きなどをスムーズに進められなくなるためです。
元気なうちに進めることで、何を誰に残すのか、葬儀はどうしたいかなどの希望を自分の意思でしっかり伝えられます。今後の人生をより充実させるため、ご家族の負担を減らすためにも、元気なうちに準備を進めましょう。
時間をかけて少しずつ進める
死ぬ前の準備は、時間をかけて少しずつ進めましょう。特に生前整理は、数日間でできるものではありません。今は使っていないけれど思い入れがあって捨てにくいと悩んだ場合は、無理に処分せずに保留にしておくとよいでしょう。
また生前整理は、定年退職したときや子どもが成人したとき、知り合いの訃報で将来が不安になったときなどに始めるのがおすすめです。始めるタイミングに決まりはありませんが、気持ちにゆとりがあるときや生活が一段落した節目は、落ち着いて準備を進めやすくなります。
ご家族や信頼できる人と相談しながら進める
生前整理や各種手続きは、ご家族や信頼できる人と相談しながら進めましょう。一人で進めると、預貯金や財産の所在、葬儀の希望などの情報共有がうまくできず、残されたご家族が判断に迷う可能性があります。
またご家族や信頼できる人と準備すれば、相続などの話もスムーズに進みやすくなります。後々の手続きを円滑に進めるためにも、周囲に頼りながら準備をしましょう。
プロに生前整理を依頼する
生前整理や遺品整理を専門としているプロの業者に依頼するのも、選択肢の一つです。個人で進めていると、不用品の処分や物の整理に時間がかかり、スムーズに準備が進まない場合がありますが、専門業者に依頼すれば効率よく所有物を整理できて時短につながります。
またご家族が遠方に住んでいると行き来が負担になりますが、業者なら物理的な距離を気にせず準備を進められます。全てを任せなくても、大きな家財の処理だけを任せて後はご家族で行うのもよいでしょう。
「物が多くて整理するのが大変」「どのように物を分ければよいか分からない」と悩んでいる人は、生前整理や遺品整理のプロに相談してみましょう。
死ぬ前にすることは多くある!困ったらプロに相談しよう
死ぬ前の準備は、自分の意思をご家族に伝えたり、今後の人生をどう生きるのか見つめ直したりするために行います。体力や判断力があるうちに始め、時間をかけて少しずつ取り組んでみましょう。必要に応じてプロの力を借りることで、スムーズに準備を進められます。
大阪をはじめとする近畿一円で生前整理を検討されている方は、遺品整理士が在籍しているアールエージェンシー株式会社にご相談ください。家財や持ち物の整理はもちろん、ハウスクリーニングや自動車・自動車の買い取りなどにも対応しています。ぜひお気軽にご相談ください。













